スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--年--月--日 | スポンサー広告

四国日記(今月の婆)



恒例の四国。愛媛県でひとり暮らす祖母の様子を母と見に行く旅路。
途中休憩に寄った高速道路のサービスエリアにはお子さんがいっぱい。そういえば夏休みだったのだった。妻のまわりには残念ながら夏休みがある立場のひとが居ないので、どうしてもその存在を忘れがち。



夕方、祖母の家の近くの踏切でまさかの電車通過。踏切がしまっているなんて、免許を取って祖母の家に通うようになって以来始めて。そんな。線路一本しかないのに。まじゅさんから教わった「住所パワー」で前代未聞の109ポイントを叩き出した祖母の家の近所なのに。嬉しくなって車内からカメラを構えて待つ。電車は通勤ラッシュの時間なので2両もあった。普段は1両で身軽なかんじ。




祖母は元気だった。相変わらず古くてぼろい祖母の家は「家の中」といえども「果てしなく野外っぽい中」なのでこの時期むしむし大行進。虫がおっかない妻は夏にこの家に来るのが少し辛い。しかも苦手なひとに限ってよせばいいのに注意深く部屋の中を見回すもんだから真っ先に見つけたりするのだ。案の定台所のふたの開いた「はちみつ」のびんの中に無数の「あり」がぶくぶくと沈んでいる「どこかの民族のお祝いの席でのむ酒」みたいな物体は妻が見つけて卒倒。
勇敢な母が「はちみつ」を取りあえず外に出すべく勝手口を開けようとするも、がちゃーんと閉。中の鍵は外したのになぜ開かない。ばあちゃん。勝手口開かないよ。と言うと祖母は「外からも鍵をつけてみたんじゃ」と言った。何故つけてみるんだ。その意味はなんだ。

仕方ないので妻は「遠い目をして部屋のどこにも焦点を合わせない」というばかみたいな方法でもってこの数日間を乗り切ることにした。



翌日「明浜」までドライブ。
延々続くみかん畑の中をくねくねと進んで塩風呂につかり、お昼は魚のすり身をだしと白味噌で溶いた郷土料理「さつま定食」を食べる。お刺身が大きくて新鮮でとてもおいしい。




真珠を養殖している海を見ながら細い山道を登っていくと眼前開けて見事なリアス式海岸。なんて素敵。車を停めて記念撮影。祖母も「まっこときれいじゃのう」と満足げ。しかしドライブ好きの祖母は目的地がどこであれ、なんなら車に乗り込んだ瞬間からもう「まっことええ所連れて行ってもろたのう」とか言って満足するので油断ならない。




夜は庭で持参した花火などをして楽しむ。
祖母の猫は、一度外から帰ってきて妻を見るや否や「おっ」という顔をしてまた出て行き、とうとう妻が帰るまで戻ってこなかった。愛しているのに。とんだ嫌われぶりだ。



翌日はもう帰る。その前にまたドライブ。海の近くの祖母のお気に入りのお寺さんに行って鐘をどーんとつく。日の影が一番濃くなるお昼前。暑い。そこで祖母と母と妻は海に行くことにしたのだった。




浜辺で海水に足でもつけたら涼しかろうと思っていただけなのに祖母ときたら「水着がないぜ」と言う。そういえば祖母は数年前町内会のなんとかの旅行でハワイに行き、海の青さに感動。水着もないのに服を脱ぎ、老人特有の薄桃色の長袖下着の上下になって波打ち際で遊んでいるところを陽気な外国人のおじさんに見つかって頭を撫でくり回されて一緒に記念写真を撮るという非常におかしなことをしているので妻は肝が冷える。写真の中の外国のひとと祖母はすごい笑顔。外国のひとアロハシャツ。祖母肌着。見渡す限り海。
もちろん四国の海でそんなことはしないので祖母はおとなしく靴を脱ぎ、波で足を洗われて「ヤッホイ!」と言って楽しんだにとどめて四国おわり。






















スポンサーサイト
2007年08月10日 |

四国旅日記(月刊婆)



毎月恒例。四国にひとり住む祖母の様子を見に母と。
今回は手続き的な用事が多いので母は「ひとりで行ってくるよ」と言っていたのだけれど、祖母の熱烈なラブコールにより妻も参戦。祖母は「妻」よりも「車に乗った妻」が好きなのだ。どこへでも行くからだ。



今月も祖母は絶好調。
お隣の家にお土産を持ってあいさつに行くと、お隣の奥さんが「ヨシ子さん(祖母の名前)昨日庭の枇杷の木に登っておったぜ」と教えてくれたのでびっくり仰天。木登りをする85歳のヨシ子さん。やめて。ばあちゃん落っこちたらどうするの。
しかし祖母は一向に悪びれない様子で「枇杷の木は強くて折れんのぜ」と今はどうでも良い知識を披露。それにしたって枇杷の実をとるなら脚立を使うとか。孫である妻が帰ってくるのを待つとか。あるじゃない。そう言うと祖母は両手を挙げて「そんなせせかましい(面倒くさい)」と妻の提案を一蹴。



お医者にも行く。
老人だらけの町のお医者の待合室でじぶんのことは棚に上げ「なんぜ。年寄りばっかじゃのう」と鼻白んだ挙句、診察室に入るなり先生に「ちょっと用事があるけん、あと5年生きんといけんのでお薬ください」と言った。そんなこと言われたってお医者だって困る。
帰る道すがら、いったいどんな用事があるのかと聞いてみると5年後に毎月掛けている保険のなんとかが満期になるのだそうだった。満期…。そう…。あんまり素敵っぽい用事でもないけれど、人生にはりがあるのは良いことだと思う。

台所には「シヲ」と書かれた調味料入れ。シヲ。入っているものはなんとなく砂糖に見えなくもなかった。




ばあちゃんドライブに行こう。
「…ドライブって何処にあるんじゃ?」と言う祖母を問答無用で助手席に乗せてドライブ。涼しげな渓谷まで行ってみるもやっぱり暑い。炎天下の中、「わあー」という声に振り返ったら小さな公園の脇にある水のみ場の蛇口を盛大に捻った祖母が上向きにピューと勢いよく出た身の丈3倍ほどの水を手で押さえて慌てていた。祖母は相変わらずだった。



ひとしきり遊んだあと、妻と母はもう帰る。全力で遊ぶと祖母もあまり心残りはないらしく、「また来てな」と笑顔で送り出してくれた。「わしはこわいけん、もう寝る」とも言っていた。なにが怖いんだろうかと思って母に聞いたら「こわい」は「疲れた」という意味なのだそうだった。方言をまたひとつ覚えて四国おわり。



2007年07月01日 |

四国旅日記(おばあさんと妻)



恒例の、四国に住む祖母の様子を見に母と。
瀬戸大橋を渡って車でぶんぶんと5時間。近所の空き地に車を停め、荷物を抱えて歩きながらなんとなく祖母の家に目をやると、真っ暗な庭で祖母がボーと突っ立っていたのでびっくり仰天。訳を聞くと「昼寝して起きたら夜になっとったけん、途方に暮れておった」のだそうだった。相変わらずとんでもない途方の暮れ方をする祖母だ。



晩ごはんは祖母が我々のためにコンビニで買ってきてくれていた大量の「のり巻き」。
賑やかな食卓に祖母はすっかり楽しくなって「3ヶ月に1回ぐらいでいいからまた遊びに来てくれんかのう」と言った。ばあちゃん。妻は3月にも来ているよ。そして母なんかは先月も来ているよ。と驚くと祖母は大げさに首を振って両手を挙げ「うっそだあ」と言った。本当だあ。



チチヤス低糖ヨーグルトの朝。
祖母の家にはまたテレビが増えていた。ひとりで無意味に5台ものテレビを所有する老婆。そうよね。時代は地上デジタル放送だものね。祖母がわからないのを良いことになんでもかんでも売りつける町の電器店のおやじから買った、およそ良心的とは言えない価格の液晶テレビは見たことも聞いたこともないようなメーカー。おのれおやじ。



とても良いお天気なので押入れにある布団をせっせと出して天日干し。夕方にはふかふかになっていると良い。
それを見ていた祖母が小さなきんちゃくを持ってきて妻にじゃらじゃらと振って見せ「ユキちゃんお駄賃やるぜ」と言った。妻、満面の笑みで手を出す。



これはいったい何円か。
寛永通宝もあれば1000円玉まである。明らかに収集している。これ集めてるんじゃないのばあちゃん。そう言うと祖母はウフフと笑って「知らん」と言った。そうか。知らないか。
ありがたくいただく。



お礼に妻も財布の中にあった「湯上り風野口さん」を祖母にあげる。祖母は「ほほう。野口先生」と唸ってポケットにしまった。それから随分と経った次の日の夜あたりに突然「あ!」と叫び、「あれは千円札か!」と言ったのだった。遅すぎる。



祖母と妻の会話。

婆「ユキちゃん、店に行きたいんじゃが車出してもらえんじゃろか」
妻「いいよ。どこのお店ですか」
婆「あの、鉄道の向こうの、あの店」
妻「ああ。ローソン」
婆「そう。ローション」
妻「ちがうよ」
婆「ローション」
妻「ロー…」
婆「ション」

なぜだか祖母が店の名をがんとして譲らないので妻と祖母は連れ立ってローションに「油あげ」を買いに行った。
しかもここのローションはオレンジ色。



ドライブにも行く。
道の駅で果物やお弁当を買って近場のダムまで行き、木陰に腰掛けてむにむにと食べる。うぐいすが鳴いて、風は爽やかに、しまいに気の早い蝉まで鳴き出して五月晴れを満喫。祖母も上機嫌。



祖母の家に戻ると猫が待っていた。猫はマッサージチェアに横になった祖母のそばにぴったりと寄り添って一緒に眠る。いいな。妻もあんなのが欲しいな。と呟くとそれを聞いていた母が「タカマル君がいるじゃない」と言った。居るけども。夫はたんすの上にたーんとジャンプして前足で写真立てをひとつづつ落として遊んだり妻の足許をぐるぐる回ったりしないのだ。



翌日はもう帰る。
ばあちゃんまた来るよ。写真も送るからねと言うと祖母は喜び、「もう拝んでおくわい」と言って拝まれた。仏の気分になって四国終わり。































2007年05月24日 |

秋の行楽旅日記

06052501

11月の3連休。夫が陽気な車仲間とともに群馬県にある車の工場見学をすると言う。妻は「楽しんでおいでませ」と笑顔で送り出そうとしたものの夫の「用事が済んだら妻の好きなところに行こうじゃないか」の一言に、うっかり日本地図片手に助手席に乗り込む旅のはじまり。
午後11時に仕事から帰ってきた夫。休む間もなく深夜0時出発。優秀なカーのナビゲーションシステムの案内によると、神戸から群馬までは休憩なしでぶっとばしておよそ8時間39分かかるとのことだった。遠すぎる。

Photo11060204

なにしろ集合時間の午前11時には群馬に到着しておかないといけないので、夫と妻は交替で車をぶんぶんと走らせる。運転していない間は眠らなければ明日の朝つらいのだけれど、残念ながらまだ全然疲れていないので眠れるわけもなく。なんにも見えない窓の外を眺めながら音楽を聴いてやりすごす。
iPodには、夫がこの日のために家中のCDをどんどん入れたおかげで2800曲も入っている。多すぎる。シャッフルをするとジャズがかかった後にピンクレディー。車中はたいへん無秩序。

休憩に寄ったサービスエリアで午前4時のカロリー摂取。
そこで見つけた「わさびソフトクリーム」。わさび…。逡巡したのち「迷ってるあなたにピッタリなこのソフト!」と書かれたわさびバニラを購入。戸惑いのミックス。食べた瞬間につんとして叫びのひとつでも上げて目でも覚めるかと思いきや、薄い緑色のそれは普通の甘いソフトクリームだった。目を閉じて食べるときっとなに味なのかもわからない。なんとなく肩透かしを食らってまた運転。

Photo11060228

そうこうしているうちに夜が明ける。
実は3年前にも夫と妻は群馬の車の工場に見学に行っていて、3年前の妻は見学を終えた後、集まった大勢の車仲間のみなさんと駐車場で自慢のカーのボンネットを開けてエンジンの話やカーのステレオの話などに花を咲かせる夫の後ろで微笑んで立っていた。しかし車のなんたるかもわかっていない妻は本当に立っていただけだったのでわりとつらかった。夫にも心置きなく楽しんでもらえるように今日は別行動。妻は群馬県で行きたいところがひとつあったのだった。少林山達磨寺。

Photo11060210

達磨寺の前で降ろしてもらい、少しだけ時間のある夫と達磨寺を散策。
群馬県の高崎市はだるまが有名らしく、だるま生産量日本一らしいのだった。妻はここで「だるまみくじ」を引いてみたかったのだった。でもまだ午前も8時で、寺務所なんか開いてない。ぼちぼちと階段をのぼってお堂へ。

Photo11060207

お堂のあるひらけた場所では今日から開催されるという「菊花展」の準備で何人かの職人さんがせっせと大きな菊を並べている。空気もすがすがしくやっぱり寺は朝。
正面にあるお堂の両端に、赤い物体。もしやこれは。


Photo11060205

駆け寄ってみるとだるまてんこもりだったので夫婦で大興奮。無造作に積まれているようで全員がこっちを見ているあたりが特に良い。いろんなひとびとの願い成就して、両目が入った幸せなだるまさん。寄り目だったりつぶらだったり目が点だったり実に個性的。

Photo11060206

絵馬もちゃんと丸いだるまの形をしていてとてもかわいい。
「達磨堂」には全国のさまざまなだるまが展示してあった。関西のだるまは、頭に「はちまき」なんかを巻いていたりしている。

Photo11060208

夫とはここでお別れ。夕方にまた迎えにきてもらう約束をして青い車をお見送り。
寺務所が開くまでの間、ぶらぶらと達磨寺を堪能。きれいに手入れされた庭に置かれたベンチに腰掛けて達磨寺ひとりぼっち。

引いた「だるまおみくじ」は「冬の枯れ木に春がきて花も咲いて黒雲晴れて月も照って輝く如く運が開けましょう。大吉」だった。待ち人は「たよりなし、でも来る」失くし物は、物の間から出てくるとのことだった。とても良い。

Photo11060202

満喫後、妻は達磨寺の傍にあるバス停から駅前に出るために「ぐるりんバス」に乗る。「ぐるりんバス」は右回りと左回りがあって、左回りに乗れば駅前まで20分で運んでくれるのに妻は間違えて右回りに乗ってしまい、1時間半もバスに揺られる羽目に。

ここから小さなだるまさんを旅の友とする。

Photo11060209

夫がこんなかんじのカーを見ている間、妻は高崎駅前をぐるぐると歩いて楽しんでからインターネットカフェに。人生初のひとりインターネットカフェ。夫が「仮眠が出来たりするんだよ」と教えてくれたのだ。
インターネットし放題まんが読み放題飲み物飲み放題。はじめは勝手がわからず仕切りのついた狭い空間の中でそわそわとしていたのだけれども存外居心地が良く、調子に乗ってくつろぎ放題。すでに高崎は高崎の意味をなくし、妻は備え付けのポットで紅茶などを淹れながら夕方まで優雅に過ごす。

すっかり日が暮れてから夫と合流し、ふたたび車で今度は西へ。

Photo11060246

3時間ほど車を走らせて長野県松本市。
本日はここでどこか宿を探して明日に備えようとするもなんと宿が無い。旅立つ直前まで予定が立たなかったので予約なんてしてるはずもない。連休に動いたことのない妻は完全に甘く見ていたのだった。少々うろたえて探しているうちにどんどん車は山奥に。
乗鞍岳に通じる狭い国道は明るいならば紅葉がそれはそれは見事だろうに夜中は暗くて誰もいなくてものすごく怖い。道路脇に立っている表示の気温2℃。2℃!夫とふたりで陽気に「ニド♪」「ニド♪」とコーヒー粉ミルクのCMソングを歌ってもやっぱりこわい。山の中にはなにもなく、もちろん宿もない。むしろここにぽつんと宿があったほうがこわい。運転交替のために路肩に車を停め、ふたりして外に出た途端に大きな枯葉が車の屋根の上にふいにパササーンと音を立てて落ち、宿無し夫婦は「ヒィー!」と絶叫。

妻の気の抜けた旅計画なら、明日の夜に到着するはずだった飛騨高山にとうとう着いてしまった。高山市内をくまなく探してもやはり宿はどこもいっぱいで、良い大人が道の駅の駐車場でまさかの車中泊。

Photo11060236

きっとろくに眠れないねとふたりしてぶつぶつ文句を言ったわりに、起きたら8時も半だった。ぐっすり寝すぎた。
二の舞を踏むまいと、朝一番に案内所に駆け込んで今夜の宿を予約。この際本日一日高山を満喫する覚悟。

06110701

朝から観光地に居るのはまことに有利。人々で混み合わないうちに名所をそぞろ歩こうと究極の前向きさでもって駅でもらったガイドマップを広げて「古い街並み」と書かれた道を目指して角を曲がると、「古い街並み」にはちょっと考えられないぐらいの人がいた。完全に出遅れ。

Photo11060223

妻は数年前に一度母と訪れた事があるので夫をご案内。飛騨高山は観光地としてとてもきれいに整備されていて、お店なんかもたくさんある。狭い通りには人力車。街のにぎわいに夫もすっかり楽しくなって「良いね。『なつかしい街並み』!」と、いろいろと間違っていた。

06110702

醤油蔵でおいしい醤油などを購入して一休みしたのち、「高山陣屋」へ行くことにする。
飛騨の国は徳川幕府の直轄で、昔はここで政治などを行ったりお代官さまが生活していたりしていたそうだった。全国に唯一現存するという郡代・代官役所。それはぜひとも行ってみたい。

Photo11060222

「高山陣屋」は思ったよりも広かった。用途の分けられたたくさんの部屋と庭。中をじっくり見て歩くと1時間強。大勢のお客さんがいるのに広いのであまりすれ違うこともなく、「幕府」の言葉にすっかり浮かれた夫と妻は、袴を押さえて腰を落としてすり足で走る昔のお侍さんの走り方を真似して「殿中でござる」「殿中でござる」「刃傷でござる」「刃傷でござる」と、渡り廊下をすりすりと移動。頭の悪いかんじで大満足。

Photo11060226

すり足で歩いていると前を行く団体さんにぶつかる。団体さんの前には現地のガイドさんがついていて、拷問用具の前で「ここでは警察などの政務も行っていました」と詳しく解説。団体さんにまぎれてふんふんと聞き込んですっかり物知り。

Photo11060224

「高山陣屋」を出ておだんごを買い食い。「みたらしだんご」だと思っていたら「みだらしだんご」だった。甘いみたらしとは異なり、かりりと焼いたしょうゆ味。甘いものの苦手な夫はとても気に入っていた。その横で、どこかの子どもが甘いだんごだと思ってかぶりついたら見当違いだったらしくかわいそうにちょっと泣いていた。

Photo11060220

買い食い第2弾は飛騨牛のお寿司。生の霜降り牛の上にごま油ベースのたれをつけている。お店の前で立って食べるとものすごい宣伝効果で行列がのびた。

Photo11060221

遅いお昼はお蕎麦。適当に入った古ぼけた蕎麦屋さんは狭くて中にはぎっしりと外国人の観光客のみなさんが座っていた。場違いな雰囲気とたどたどしい注文に、おじいさんとおばあさんふたりでやっている蕎麦屋はもう無茶苦茶で、おばあさんは半分ほどうんざりとした顔で妻たちが入ったあとにすぐ店の外の札を「営業中」から「準備中」に替えた。
途方も無く待って運ばれてきたお蕎麦は、それでもとてもおいしかった。外国人のみなさんも「ソバー」「ソ・バー」と喜んでいた。良かった。良い旅を。

Photo11060232

もちろん「さるぼぼ」も売っている。今回は金色のびかびかの「さるぼぼ」があった。昔はなかった。よくわからないけれど、「さるぼぼ」なのに高級感。

Photo11060217

「さるぼぼ」の棒つき飴も売っている。切っても切っても「さるぼぼ」方式で作られた飴。でもできればやめたほうが良かったのではないかな。というかんじ。

Photo11060233

歩きつかれて予約していた民宿に。案内所で聞くと本日はもう旅館はどこもいっぱいだった。味気ないビジネスホテルに泊まるよりは、民宿であたたかいふれあいのほうが良い。胸躍らせながら民宿の門を叩くと中から下着姿に毛糸のチョッキを着たおばあさんが出てきた。なんとおばあさんひとりで切り盛りしている民宿なのだった。ちょっとびっくりした。

Photo11060219

まるでよそのお宅へお邪魔しているみたいな感覚でもじもじしたあと、逃げるように「晩ごはんを食べて参ります」とおばあさんに声をかけて外出。おばあさんは「外は寒いでな。厚着でな」と見送ってくれた。
入った飛騨牛のお店で妻は網焼きを。夫は朴葉味噌焼きを。おいしい。

Photo11060230

お酒も入ってすっかりご機嫌になった我々は商店街の酒屋さんで地酒や地ビールを買い込み民宿に戻って酒盛り。よそのお宅のお風呂感覚でお湯を借り、岐阜テレビでも見ようじゃないかと100円を入れてつけたテレビは壊れて砂嵐。100円…とあおざめる妻の前で夫は寛大な心でもってテレビの裏を見て、持っていた小さなナイフで壊れていたアンテナを華麗に直してあげていた。そんな夫のおかげで妻は100円分のテレビ放送のひとときを、そして民宿のおばあさんはよく映る素敵なテレビを取り戻した。
それにつけてもお布団で眠れる幸せ。

Photo11060218

翌朝ごはんをいただいて、おばあさんとお別れ。民宿を出る時におばあさんは「元気でな」と言ってふたりに缶のコーヒーをくれた。どうもありがとう。地域的ふれあい。
道の駅で休憩がてらもらったコーヒーをのみのみ一服。このあたりはとても水がきれい。

Photo11060212

今日は北上して白川郷にある合掌造りの集落へ。世界遺産。
色づいた木々といくつものトンネルを抜けて、勇ましくドライブ。しかし白川郷到着目前にして観光バスと乗用車の大渋滞。朝だというのにこのにぎわい。

Photo11060216

運良く近くの臨時駐車場に車を滑り込ませる事が出来た我々は、でくでく歩いて合掌造りの集落へ。妻はここへも昔来たことがあるので張り切って先頭切って夫をご案内。ふと振り返ると、夫はお土産もの屋さんで売られていた「清水の次郎長」の青い縦じまのマントとしいたけみたいな笠(次郎長セット)になぜか釘付け。欲しい…の?おそるおそる尋ねると夫は「これを着てそぞろ歩いたらきっと楽しいよ」と言ったけれど結局買わなかった。でも少し未練ありげ。

Photo11060213

合掌造りの家の中を見学したりもする。家の中にはいたるところに「火気厳禁」の札があって、「合掌造りは燃えやすいのです」と書かれてあった。夫は札を見てうんうんとうなずいて、「じゃあ『白川郷納涼花火大会』とかは無いんだね」と言った。妻もたぶんそれは永遠に無いと思う。

Photo11060214

歩きつかれて茶店で休憩。夫はしょうゆ味の「みだらしだんご」妻はごまだれのだんごをもぐもぐと食べる。おいしい。
この日の最高気温は20℃もあって、ぶあつい毛糸のセーターを着ていた妻は汗みずくに。だって昨日2℃だったのに。

Photo11060203

昼過ぎに白川郷を出る。午前中にすでに混んでいた駐車場前は、今や車の大行列となりどうにもならない状況に。きっとこれからも列はどんどん増えて、村はすごいことになるのだろう。午前中にたどり着けて良かったね。さすが「だるまみくじ」で大吉だよねと、おみくじ引いた晩に高山で車中泊したことなどすっかり忘れて浮かれる。

Photo11060234

今度は車を南下させて向かうは「郡上八幡」。言葉の響きもなにもかも、なぜだか気になる郡上八幡。

Photo11060225

郡上八幡は岐阜県の山間にあって、「水の町」と呼ばれるところ。いたるところに川から引き込んだ水槽があり、地元のひとびとはそこで野菜を洗ったり、お皿を洗ったり、飲料水に使用したりする。小さな小川にはまるまるした鯉が泳いでいて水をきれいにしてくれる。水は冷たく清んでいてとても良いところ。街並みも古く、高山ほど観光地化されていないあたりが本当に素敵。夫と妻は郡上八幡に惚れ惚れ。

Photo11060238

そぞろ歩く夫を撮ろうとデジタルカメラを構えた瞬間にカメラからピー!とけたたましい警告音が鳴って、あっさりと電源が落ちた。バッテリー残量がありません。そろそろ寿命かバッテリー。

Photo11060240

これからという時に!と妻は慌ててバッテリーを外して懐であたためつつ、だましだまし撮影。たしか前にもこんなことをしていた。妻はいつも思うのだけれど、貴重な電池残量を使ってあのけたたましい警告音を鳴らすのならば、せめて1枚でも多く撮らせてくれたら良いのに。妻がデジタルカメラだったらそうする。そして電池がなくなると、なんとなーく誰にも気付かれないようにそっと切れてやる。

Photo11060227

なんと郡上八幡は、「食品サンプル」の発祥の地でもあるのだった。今でも全国の「食品サンプル」の7割がここで作られているという。「食品サンプル」大好きの夫の興奮は最高潮。

Photo11060231

2軒の「食品サンプル」のお店をはしごして、じっくりと見学。夫は6年ぐらい前からずっと「スパゲティでフォークが宙に浮いている食品サンプルが欲しいなあ」と言っており、通信販売のサイトの購入ボタンを押しかけたほどフォーク浮きスパゲティに惚れている。2軒目のお店に果たしてそれはあった。お値段もお手ごろ。妻は嬉しくなって「買いましょう!」と言ったけれど、夫はなぜだかもじもじと長考の末、「今回はやめとく」と言ったのだった。なぜだ!
でも妻はなんとなくわかる。あんまり長いこと買える金額のものを欲しがっているとひとは買い時を失って、購買意欲は残留思念のように漂ってしまうのだった。夫にとってそれはスパゲティだったのだった。

気を取り直してスパゲティをあきらめ、小さな食品サンプルをこまごまと買い求めてわりと満足して店をあとにする。

Photo11060229

そんなこんなでもう日暮れ。夫と妻はもう帰る。
郡上八幡インターから大渋滞の高速道路をひた走り、夜中に神戸にたどりついて愉快な旅おわり。

最後に郡上八幡で購入した食品サンプルをご紹介。

Photo11060245

夫が買ったピザひとかけ。裏はマグネットになっていて、冷蔵庫などにパーンと貼り付けることができる。
夫はこれを、食品が置いてあるわけがない場所(車のボンネットの上とか)にどーんと置いてひとびとを驚かせたいのだった。

Photo11060244

同じく夫が選んだたこやき1個。つまようじがサーンと刺さっている。大阪の道端に落ちていても良いかもしれない。

Photo11060243

妻の三色だんご。

Photo11060242

そしていちごの乗ったケーキ。
とりあえずテーブルに並べて置いておいたらそれを見るたびにおなかがすいてかなわない。

2006年11月08日 | Comments(37) |

夏の四国旅日記

06072901

妻が持ってるボーダフォンの一部の機種ではメール画面で「風邪が治りかけた」と打ち込むや否やたちまち電源が切れて再起動。いままで打った文章すべておじゃん。という不具合があるというのを昨日夫から聞いて、実家の母にやってみせたらなぜか大うけの日曜日。調子に乗って何度も「風邪が治りかけた」「風邪が治りかけた」と風邪もひいていないのに打つと本格的に壊れるそうなので気をつけて。

06080201

恒例の四国。今年の夏も、夫がきてくれます。
ちょうど梅雨も明けて、てのひら返したように晴れて日本の西は猛暑。
サービスエリアで母が選んだCDを買い、「瀬戸の花嫁」を聴きながら夫の自慢の青い車で妻と母と夫は瀬戸大橋を渡るのだった。


06080202

おなじみの愛媛限定キャラクターであるところの「タルト」さんは新商品が増えていた。「ワイハ(鈴5個入)」。「タルト」さんが愉快なビーチボールに。でも海に入ったら「タルト」さんきっと溶けると思う。だってあんこだもの。
母は「なんでハワイのことを『ワイハ』って言うの?」とそればっかり気にしていた。夫に「タルトTシャツ」をしつこくすすめてみたけれど、やっぱりいらないみたいだった。「だって『オヤツ』って書いてあるもの…」と、大人はどこかしら消極的。




06080204

祖母へのお土産は「養命酒」と「ぱんだ」の紙ふうせん。
たまたま駄菓子屋さんで見つけて祖母の家の猫にパンチでもしてもらうつもりで持ってきた。しかし祖母がこれをとても気に入って、「ぶら下げて飾るぜ」と言う。そこで祖母の言いつけどおり、そのへんにあったビニールひもを「ぱんだ」に貼っつけて天井にセロテープでとめ、祖母の家はこれでますますおかしいかんじに。

そしてかんじんの猫は、祖母の家に到着した際に庭で見かけて以来、戻ってこない。きっとろくな目に遭わないと思って避難したのだろう。やっぱり妻は猫には好いてもらえないみたいだった。

06080205

翌日はドライブ。祖母を連れて八幡浜市にある「平家谷」へ。
「平家谷」は壇の浦の戦いで源氏に敗れた平家の一族が落ちのびてきたという伝説があるところ。なにやら悲しいお話があるらしいこの地は、水がきれいなので今は「流しそうめん」が名物に。「平家」と「流しそうめん」は、あまり関係が無い。

06080206

せっかくなのでお昼は流れたそうめんでも食べる。
そうめんは、左からやってきて右に流れていくしくみ。左利きの妻は食べにくいことこの上ない。妻がそうめんの出発点である一番上流に居たにも関わらず悪戦苦闘。
そうめんはすごい速さで流れていった。

06080207

ぐるりと輪になったそうめんレーンの向かい側には、同じく左利きの小さな男の子が座っていて、やっぱり左から流れてくるそうめんに苦労していた。そうだよね。左利き専用レーンも欲しいよね。と、親愛の情を込めて少年に熱い視線を送ってみたけれど男の子はそうめんに夢中でこっちなんか見てもくれなかった。

06080208

川の端には小さな釣堀があってそこには「にじます」が泳いでいる。それを釣り上げると1匹300円で焼いてくれるというのでやってみる。
夫が竹でできた竿に練り餌をつけて放るとものの2秒で「にじます」は掛かった。早すぎる。まさに入れ食い。これならばと祖母にも釣竿を持たせ、釣り上げる様子をビデオで撮影するべくカメラを向けると祖母は見事に釣り上げて暴れまわる「にじます」をびーんと釣竿ごとカメラにぶっつけた。

06080209

母も妻も釣り、ばけつに入った4匹の「にじます」を係りのおじさんに渡すとおじさんはその場で躊躇なく「にじます」にザサーンと串を刺し、塩を塗りつけて焼いてくれた。盛り上がる夏休み気分。
焼けた「にじます」には焦げないようにこれでもかというほど塩がついているから丸かぶりするとしょっぱいよ。ばあちゃん。と夫が言った途端に祖母と、あと妻は盛大に「にじます」を丸かぶり、ふたりしてしょっぱさに大悶絶。

06080210

全員で靴を脱いで裸足でわあわあと川に入って水遊び。水は驚くほどきれいで冷たい。
祖母が無茶をしないように付き添っていた夫。祖母は川の真ん中の小さな岩を指して「あの岩に登りたいぜ」と案の定無茶を言い、夫を困らせていた。

06080212

また車に乗り込んで今度は佐田岬へ走る。今年の春に訪れて、強風に吹きつけられて凍える思いをしたあげく地元のひとに「ここは夏にくるところだよ」と言われてしまった日本一細長い半島、佐田岬。もう夏なのでまたきました。

このあたりは風が強いので半島には大きな風力発電の風車がどーんと立っている。ずらりと並ぶ姿は壮観で、あまり見ることができない風景に4人はすっかり魅了される。しかしこの日はなぜか無風。巨大な風車はぴくりとも動かず。爽やかな風も吹かず。ただ暑いのだった。

06080213

展望台のすぐ横に立っている風車が都合よく太陽を遮ってくれたのでなんとか日影に入ることができた。やっぱり海の近くの建造物は白くて美しいものが良いよね。と言いながら、地球の自転にともなって1時間に15度移動する風車の影と同じようにじりじりじりと我々も移動。

06080211_1

それから近所の銭湯でびしょびしょの汗を流し、祖母の家に帰って夫は「とんかち」でこんこんと祖母の家の窓にカーテンレールをつけたり、ドアの立て付けを直したりした。男手。男手は素敵だ。夫はその夜30代と50代と80代の女からの喝采を一手に受けたのだった。
猫は帰ってきません。

06080214

翌日も元気な祖母を連れて農場公園までドライブ。
去年の夏に遊びに来た時にぽつねんと立っていた搾乳体験の出来るはりぼての牛「ミルちゃん」。去年はちゃんとおしりに青いホースを繋がれて、ゴムでできたお乳をしぼると水がピューと出た。残念なことに今年はホースがなく、ゴムをギューとしてもスカーと空気だけしか出なかった。夏休みなのに侘しいかんじ。

06080215

施設の中にあるレストランで昼食。ここで作ったチーズや牛乳をふんだんに使ったグラタンやピザがおいしいと紹介されていたので過剰に期待していたらコックさんが健康志向なのかなんとなく薄味でなんとなく微妙。なんとなくしんみりと食事をする妻と夫と母の横で、祖母は「和風ハンバーグ」なんかをもりもりと食べ、ピザにも手を伸ばして「まことうまいぜ」と言ったのだった。良かった。

06080220

なんとなくおなかいっぱいになった一行は農場の近くにある渓谷を地図で見つけて行ってみる。そこにはキャンプ場があって子どもが遊べるアスレチックのようなものもあり、とても楽しげなので夏休みのレジャーのお客さんがいっぱいかと思いきや人影皆無。整備された細い道には誰も歩いた跡も無く。ベンチも苔むして陰鬱な雰囲気。祖母は元気いっぱい。妻はわりとおっかない。

06080217

それでも渓谷は美しい。さんざ歩いて滝を見たあと「この上に神社があるぜ!」と立て看板を見て意気揚々と近年誰も歩いていなさそうなぼろぼろの階段を歩き出した祖母を、蛇を怖がる母は必死で阻止。そそくさと車に戻って散策あっけなく終了。

06080224

今日は「小藪温泉」でお湯を借ります。
温泉の少ない四国の中でとびきり良いお湯が出ている場所のひとつ。加えて大正2年に建てられた今では珍しい木造の3階建ての宿が、ものすごくおんぼろで趣があって妻はもう大好きなのだった。ここに夫をご案内。

06080223

しかし夏場の温泉はやっぱりつらい。とても良い気持ちでお風呂から出てもすぐに汗みずく。


06080219

祖母の家に帰ると猫が待っていた。
妻たちが来てからちっとも家に寄り付かない猫。猫に「今から花火をしますよ」と言うと猫は無言でまたどこかに行ってしまった。

06080218

持参した花火を庭でやる。祖母は「急いで火をつけたらあっという間になくなってしまうぜ」と言うわりには線香花火を5本まとめて着火したりして巨大な赤い玉を作って無茶苦茶をしている。そしてやっぱり花火はあっという間になくなってしまったぜ。

06080225




06080221

明日の早朝にもう帰る。寂しがる祖母に夫は余興の手品を披露。下に敷くマットまで持ってきていた。なぜだ。
夫はコインを消したり祖母の引いたトランプがなんだったか当てたりしようとしたけれど、無茶苦茶な祖母は手品を見せてもらうひとの暗黙の了解をことごとく無視。見てはいけないカードをひっくり返したり引いたカードを返さなかったりして夫をほとほと困らせていた。

06080203

翌日も良い天気。ばあちゃん元気で。また秋に参ります。朝日を顔面に受けながら車をひたすら東に。
そしてビデオカメラやデジタルカメラなどを入れすぎた今年買ったばかりの妻の素敵なかごバッグが、重さに耐え切れずに革の持ち手のところからかごが破れかぶれになって旅おわり。

2006年08月03日 | Comments(5) |
 | HOME | OLD »»

ツイッター

プロフィール

カレンダー

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

カウンタ

メールフォーム

検索フォーム

-AD-

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。